ターボ機械設計効率化セミナー開催のご案内~TURBOdesign-1開発元 英国Advanced Design Technology社、ロンドン大学(UCL) Mehrdad Zangeneh教授より新製品を発表!~
ご好評のうちに本会は終了いたしました。
ご参加頂きましたお客様ならびにご協力頂きました皆様には深く御礼申し上げます。
| 開催概要 | プログラム | ご質問への回答集(Q&A) | |
ご質問への回答集(Q&A) INDEX
翼負荷分布の設定について
- 1.剥離や2次流れに対して、具体的な羽根負荷分布をどう変更するか、関係を教えてください。
- 1.基本的には、子午面流速分布と圧力分布を確認して、スパン方向の流れが見られる場合、低圧側の流線方向負荷分布は前負荷に、高圧側の流線方向負荷分布は後負荷に設定するという考えです。翼間流れ場の構造により対応方法は変わります。
- 2.従来設計に対して、逆解法設計により改善を加える場合は、負荷分布が判っている事が前提になるのでしょうか?
- 2.性能を改善したい→流れ場を改善する→負荷分布やスタッキングの設定を改善する、というプロセスを行いますので、定量的に対策を立てるために従来設計での翼負荷分布を求めておくことをお薦めします。しかし最低限、CFDの結果があれば、改善の方向性を出して、設計を行うことも可能と考えます。
- 3.ハブとチップの負荷分布間の違いは直線補間されるのでしょうか?
- 3.負荷分布についてはスプラインで補間されます。ハブとチップ流路のみ設定されている場合は直線補間となります。ご参考ですが、逆解法計算で得られた翼面上の点列から表面データを生成するときの補間はルールドサーフェスになっており、NC加工のバイトの移動が考慮されています。
一般的なターボ機械設計内容について
- 4.ポンプディフューザの案内羽根設計で従来設計から入口角、出口角が変わってしまっていますが、これは流量・揚程が変わり別の設計仕様になることにならないでしょうか?
- 4.子午面形状やスタッキング条件が変わっていること、流れの3次元性が考慮されていること、等により従来設計法で求められた翼角から外れる場合もございます。
- 5.遠心型の設計で小型化のために流出方向を半径方向から軸方向寄りに(比速度が高くなる形状に)子午面形状を変えてゆくような設計は可能でしょうか?
- 5.ある程度の範囲で可能です。軸方向に近い流出方向になるよう子午面形状を変更したときに、まずスパン方向の負荷分布を検討し、ハブ・ケーシング壁面近くの乱流の拡散を考慮して分布を考えてゆきます。
- 6.オープン羽根とクローズ羽根の違いにより、TURBOdesignでの設計内容はどのように変わりますか?
- 6.TURBOdesignの逆解法解析結果はオープン/クローズで変わりませんので、CFDの結果を受けて負荷分布を調整する検討が必要となります。
- 7.2次元羽根を設計することは可能ですか?その場合は、どのような設定になるのでしょうか?
- 7.可能です。TURBOdesignで確実に2次元翼を生成するためには、
1) ハブ・シュラウド各流路ラインが互いに平行
2) 負荷分布の各設定値はハブ側とシュラウド側で全く同一
という条件が必要です。1)の条件を満たさない子午面形状の場合は、2)の条件を満たした状態からスパン方向負荷分布のTE側でハブ・シュラウド間の値をずらして羽根の展開角を試行錯誤的に調整する必要がございます。
TURBOdesignの機能について
- 8.TURBOdesign1で形状が求められなかったようなケースはあるのでしょうか?
- 8.子午面形状や流量(流速)設定条件に対して、負荷分布が大きすぎる場合は、物理的に無理のある流れ場となり発散する場合がございます。
- 9.TDcadで羽根の前縁や後縁形状を修正することは可能でしょうか?
- 9.この場合は、TURBOdesign1のポスト処理で「Leading and Trailing Edge Modification」機能をご利用ください。
- 10.クリアランスの設定はありますか?
- 10.TURBOdesign1ではクリアランスの設定はございません。オープン/クローズ羽根間の違いと同様に、CFDを実施して性能が向上するようにチップ側負荷分布を調整します。
- 11.次期バージョンTURBOdesign Suite 5はいつ頃リリースされますか?
- 11.ベータ版を現在開発中です。正式リリース時期は現在のところ未定です。
逆解法と最適化の連携について
- 12.パレート解の結果はすべてCFDの結果でしょうか?
- 12.圧縮機のケースについては、応答曲面法で近似された関係から性能を求めたものです。キャビテーション性能のケースでは、TURBOdesign1設計結果のポスト処理で得られる負圧面上の圧力を用いています。
- 13.Cavitation向上設計事例の紹介で、羽根負荷の設定だけでなく、子午面形状も変更していますが、これは羽根負荷だけでは限界がある、という判断に基づくパラメター選択なのでしょうか?
- 13.本事例では、性能に効く設計パラメータを見出すために、より広い設計空間のもとで最適化を実施する、という考えで設計パラメータを選択しています。
- 14.圧縮機の最適化において、サージポイントはどのように見積もっていますか?
- 14.本事例では、最適化の過程で自動的に求めるために、流量の80%をサージポイントと規定しています。
SCULPTORについて
- 15.CAD形状を微妙に変形させたいと考えていますが、ポイントの移動量と形状の移動量が異なることが気になります。対策はあるのでしょうか?
- 15.変形を制御するASDボリュームの制御点の並び方を工夫することにより、制御点の移動量と同一点の変位を一致させ、かつ滑らかに変形させる方法がございます。
- 16.変形の際に、境界層メッシュ厚さ(特に第一層の厚さ)や直交性を維持して変形することは可能でしょうか?
- 16.制御点の配置によって、ある程度維持することはできます。自由に変形を行うと直交性とメッシュ幅はわずかに元のメッシュから変化しますが、過去の事例では精度上大きな問題はないと判断されています。