(株)ヴァイナスは2012年度のユーザー会 『VINAS Users Conference 2012』(以下、ユーザー会)を、東京コンファレンスセンター・品川において2012年10月11日(木)、12日(金)の2日間に渡って開催し、2日間延べ合計440人を超える弊社製品ユーザー様及び弊社製品をご検討頂いているお客様のご参加をいただきました。
本年はメインテーマ「高精度・大規模解析・最適設計のための総合ソリューション」のもとに、HPCクラウドコンピューティングの実用化にも焦点を当て、米国NASA JPL(ジェット推進研究所)のKhawaja Shams様を招待し、「HPCを一新する高性能クラウドコンピューティング」と題して基調講演を頂きました。Khawaja様からは、NASAで実施した4年間に渡るクラウドの有効性の評価検討とベンチマークテストの結果、クラウドがもたらしたインパクトとそのケーススタディなどを紹介頂きました。また講演では、火星探索機キュリオシティから送られてきた火星表面の最新画像の数々が、日本で初めて公開されました。
特別講演として東京大学生産技術研究所 革新的シミュレーション研究センター長・教授 加藤 千幸様から「FrontFlow/blueを用いたLarge Eddy Simulationの適用事例」と題してご発表を頂きました。乱流変動などの非定常現象の高精度予測が可能な Large Eddy Simulation (LES) に基づいた乱流燃焼解析ソフトウェアFrontFlow/blueを適用した自動車、船、ターボ機械などにおけるケーススタディをご紹介頂きました。
ユーザー会におけるセッションの第1日は「超大規模・高精度解析」と「構造最適設計(軽量化と信頼性向上)」を、第2日は「多目的最適化とワークフローマネジメント」と「高速計算技術とHPCクラウドコンピューティング」をタイトルに掲げ、海外から15名、国内から15名のゲストスピーカーを招聘し、航空宇宙、自動車・同部品、船舶さらに複写機や空調機にいたる幅広い業界の適用事例をご発表頂きました。
参加者の皆様から頂いたコメントのいくつかを以下に紹介させて頂きます。
今年は、毎年開催してご好評を頂いている流体解析用高品質メッシュジェネレータPointwise、CFDインテリジェント・ポストプロセッサFieldViewのワークショップを、ユーザー会本会の前後の10月10日(水)、15日(月)にて別日程にて実施しました。ワークショップではPointwise社からは最新バージョンPointwise V17を、Intelligent Light社からはFieldView V13、および日本初公開の開発版V14を使用してハンズ-オンやTechnical Chipsのご紹介を実施し、お客様からは「日ごろ悩んでいた問題が一気に解決できた」、「早々に最新バージョンを実務で使用してみたい」などのコメントを頂き、好評のうちにワークショップを終了しました。
弊社が販売・サポートを行っている全製品とコンサルティングサービス内容の展示、ユーザー会にご協賛を頂いた企業様による展示を行い、お客様との双方向の情報交換の場を設けさせて頂きました。
特に、「構造最適設計(軽量化と信頼性向上)」セッションのマツダ株式会社 田中 宏裕充様のご講演においてTOSCAの適用事例として紹介されたCX-5のフロントフロアのフレームワークの実物を、マツダ様のご好意により展示し、お客様から、軽量化と信頼性の両立の実現事例として非常に高い関心を集めました。
来年の弊社ユーザー会「VINAS Users Conference 2013」は、2013年10月10日(木)、11日(金)の2日間 東京コンファレンスセンター・品川にて開催予定です。国内外の適用事例、開発元ならびに弊社による最新製品情報をお届けします。是非皆様のご参加をお待ちいたしております。